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2019.03.20更新

 最近、破産者マップなるものがインターネット上に出現し、過去に自己破産をした方の氏名・住所・申立先裁判所などが地図で閲覧できるようになりました。騒ぎが大きくなって、閉鎖されたようですが、一部では損害賠償請求訴訟をする動きもあるようです。

 

 はじめて破産者マップのことを聞いた時は、単なる嫌がらせにしか思えず、実際、マップを作成した人はどれだけ弁解しても、公益目的を見出すのは難しいので、閉鎖は当然だと思います。

 

 当事務所でも、過去に自己破産のご依頼をされた方から問い合わせがありましたが、すぐに閉鎖されたため、とりあえずは解決したことになりますが、既に知人などに閲覧されて、自己破産をした事実が知られていれば、場合によっては取り返しのつかない損害となります。

 

 自己破産をした人は、官報で氏名と住所が公告されますが、官報はほとんど国民に存在を知られておらず、閲覧する人もあまりいません。他方、簡単に住所地から調べることのできる破産者マップは、興味本位で閲覧する人も多かったため、破産者にとって悪夢でしかありません。

 

 破産者マップにどこまでの破産者が掲載されたのかわかりませんが、今までに自己破産を申し立てた人は、少なくとも知り合いには閲覧されていなかったことを祈るしかないでしょう。

 

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2019.03.17更新

 自己破産を申し立てる際に、浪費やギャンブル、偏頗弁済などの免責不許可事由があると、通常は少額管財事件か管財事件になります。

 

 といっても、はじめから少額管財事件や管財事件として破産を申し立てる必要はなく、申し立てた後、裁判所の判断で管財事件等になるかが決まるので、他に管財事件となる事情がなければ、同時廃止事件として申し立てれば大丈夫です。

 

 管財事件とは、弁護士が管財人に就任し、申立人の財産状況や債務を負った経緯を調査する事件ですが、少額管財事件は、通常の管財事件が多額の予納金がかかるため申立人の負担になることを考慮して設けられたもので、通常の管財事件に比べて予納金が少額となっています。

 

 先日も、当事務所で同時廃止事件として申し立てた自己破産で、少額管財事件や通常の管財事件に移行された案件がありましたが、通常の管財事件・少額管財事件どちらになるかは、裁判官の裁量によって決まるため、運のような要素もあります。

 

 もちろん、同時廃止事件として申し立てられた案件は、ほとんどが同時廃止事件として処理してもらえるのですが、免責不許可事由があると、やはり(少額)管財事件となる可能性が高まります。

 

 しかし、免責不許可事由があっても、必ず(少額)管財事件となるわけではなく、浪費などによる債務額の割合が小さかったり、軽微な事由しかないときは、同時廃止事件で処理されることもあるので、絶対的な基準はないようです。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2019.03.12更新

 静岡県静岡市に本店がある㈱クレディアの時効援用について説明いたします。

 

 先日、同社に時効援用通知を送付したところ、書類が届いてから1ヶ月が経ってからでないと、時効援用の結果がわからないという回答がありました。以前は、もう少し早く処理されていたようなので、ここ最近は事務処理が立て込んでいるのではないかと思われます。

 

 時効援用が成功しても、原契約書の返還や債務不存在証明の発行はしてもらえないので、電話口で対応した人の名前をしっかりと聞いておくことを忘れないようにします。

 

 今まで扱った実務から言いますと、同社は、消滅時効にかかった債権について、訴訟上または訴訟外での請求をすることが多いように見受けられます。

 

 したがって、同社に時効援用をすると、時効消滅が認められる傾向が強いので、㈱クレディアから何年かぶりに請求を受けられた方は、焦らず専門家にご相談することをお勧めいたします。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2019.03.07更新

 債務整理を開始しても、従来より持っていた預金は、そのまま利用することができます。また、新たに銀行などで預金口座を開設することもできます。

 

 預金は、債務者が金融機関に対して有する債権であって、新たに借金をするものではないので、任意整理・自己破産・個人再生のどの種類の債務整理をしても、金融機関にとって不利益になるものではありません。

 

 しかし、例外的に、預金口座を持っていた金融機関に対して債務整理をする場合は、預金が凍結され、残高があるときは、その時点での債務額と相殺されてしまうので、注意が必要です。

 

 任意整理をする場合で、口座のある銀行などに対して債務整理をしないときは、口座は従来通り使用可能ですが、自己破産や個人再生は、すべての債権者を対象とするため、口座のある銀行などから借入をしているときは、その口座は今後利用できなくなるのが原則です。

 

 したがって、司法書士などの専門家に債務整理をご依頼の場合で、上記のような口座凍結の恐れがあるときは、受任通知を送付してもらう前に、口座の預金残高をゼロにしておくことをお勧めいたします。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2019.03.03更新

 個人再生を申し立てるには、返済能力が求められるため、原則として、無職の方は申立が難しいと言えます。厳密には、個人再生の申立は可能ですが、再生計画の認可が認められないので、申立が無意味となります。

 

 と言っても、無職=無収入というわけではなく、例えば家賃収入などの不労所得がある場合や、年金を受給している場合には、返済能力ありとみなされて、再生計画が認可されることもあります。

 

 自営業者やサラリーマンなどの給与所得者は、通常、返済能力があると言えるでしょうし、アルバイト・パートや契約社員・派遣社員でも、収入や支出を見て返済能力があると認められれば、個人再生の対象となります。

 

 ご自分の職業から、個人再生が難しいと思われる方でも、念のため、専門家にご相談されることをお勧めします。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2019.02.26更新

 時効中断事由の一つに「債務の承認」があります。債務の承認をすると、時効が振り出しに戻ります。

 

 つまり、時効期間中に「私はあなたに対して債務を負っています」ということを認めると、そこからまた時効期間が開始するということです。

 

 債務を承認する行為には色々あります。例えば、返済という行為は、債務の承認に当たります。返済は、文字通り債務があることを認める行為だからです。

 

 その他には、文書や口頭で「必ず支払うのでもう少し待ってください」と表現することも、債務の承認に当たります。文書で行うと証拠として残りますが、口頭の場合は証拠が残らないこともあります。

 

 最近では、スマホなどで簡単に相手の会話を録音することも可能なので、個人間で貸し借りのある場合は、後に訴訟などに発展した場合、証拠として採用されることもあります。

 

 電話で債務を承認する趣旨の発言をすると、相手に録音されている可能性もあるので、長期間支払をしていないのに、ある時突然電話で督促を受けた場合は、何も喋らず、専門家にご相談することをお勧めいたします。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2019.02.23更新

 通常、貸金業者とした最後の取引から5年経過すると、消滅時効を援用できます。では、その間に当初の債権者から別の債権者に債権譲渡があった場合でも、時効援用ができるのでしょうか。

 

 時効期間が5年の場合、その間に時効中断事由があると、時効の起点はリセットされ、そこからまた時効期間がスタートします。

 

 債権譲渡が行われると、債務者に対して債権譲渡通知が行われますが、これが時効中断事由に当たるかが問題となります。しかし、民法に規定されている時効中断事由は、①請求、②差押え・仮差押えまたは仮処分、③承認であり、債権譲渡自体はこのいずれにも当たりません。

 

 債権譲渡は、債権者がAからBに移りましたという単なる通知であって、仮にその通知書の中で新債権者による請求が行われていたとしても、そこから6ヶ月以内に訴訟が提起されなければ、正式な時効中断とはならないのです。

 

 したがって、債権譲渡によって債権者が交代した場合でも、前の債権者とした最後の取引日(正確にはその弁済期)が起算点となって時効期間が計算されるので、新しい債権者によって請求されたとしても、時効援用をすることが可能です。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2019.02.20更新

 信販会社の㈱オリエントコーポレーションに対する時効援用の手続について説明したいと思います。

 

 まず、同社の本店の代表取締役に対し、時効援用通知書を内容証明で送付します。その際、契約番号等がわかっている場合は、それを記載しておくと、同社で債権の内容を特定しやすくなります。

 

 送付してから1週間前後で、同社から電話で時効援用の可否について回答があります。もし債務名義などの時効中断事由があって消滅時効の援用ができないとの回答であれば、確認のため、その資料を送付するよう依頼します。

 

 特に時効中断事由がなく時効が完成している場合は、電話にて時効消滅で処理したとの回答があり、それで手続終了となります。同社では、契約書の原本の返却や債務不存在証明書の発行は特に行っていないため、電話で応対した担当者の名前をしっかりと聞いておきます。

 

 今までの実務経験からすると、㈱オリエントコーポレーションは比較的時効援用が通る可能性が高い会社ではありますが、過去に訴訟や支払督促などの債務名義を持っている例も稀にあったので、注意が必要です。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2019.02.17更新

 前回、個人再生における住宅ローン債権者への対応について記載しましたが、今回は、大垣共立銀行が住宅ローン債権者である場合について、説明したいと思います。

 

 大垣共立銀行から住宅ローンの融資を受けると、系列会社の㈱OKB信用保証が抵当権者となって、抵当権が設定されます。しかし、保証会社といっても、将来、大垣共立銀行へ支払不能となった場合に代位弁済してくれるというだけで、支払不能になる前は、債権者はあくまで大垣共立銀行のままです。

 

 大垣共立銀行が住宅ローン債権者で、住宅資金特別条項付き個人再生の手続を開始する場合、同行に対して司法書士などから受任通知が送付されると、受任通知が届いた日時点での、同行のすべての依頼人名義の口座が凍結されます。

 

 しかし、自己破産の場合と異なり、個人再生の場合は、住宅ローン債権者に対してその後も返済を継続する見込みがあることから、完全に凍結されるわけではなく、暫定的な凍結にとどまり、将来的に個人再生計画の認可が確定すると、凍結した預金を払い戻してくれます。

 

 もっとも、暫定的とは言え、口座が凍結されてしまうと、勤務先からの給与の振込ができなかったり、住宅ローンの引落ができなかったりと不便なので、受任通知を送付した後に、速やかに大垣共立銀行の窓口で、凍結日時点の残高を取り分けた上で、再度口座を使用できる状態にする手続を行うことで、口座は従来通りに使用できるようになります。

 

 したがって、司法書士などから受任通知が送付される際は、口座の残高を下ろしておいたり、給与振込日と重ならないよう配慮することが重要と言えます。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2019.02.14更新

 住宅資金特別条項付きの個人再生を申し立てる場合、住宅ローン債権者に対しては、従来通り、支払を継続することになります。この条項付きの個人再生の最大の特徴は、住宅を維持したまま、他の債務を減額して債務者の生活を立て直すことにあります。

 

 まず、個人再生の依頼を受けた司法書士や弁護士などの専門家は、すべての債権者に受任通知を送付しますが、その際、一般債権者と住宅ローン債権者とでは、異なる内容の受任通知を送付します。住宅ローン債権者には、「他の債権者と異なり、貴社に対しては、今後もきちんと返済を継続する」旨の連絡をすることによって、個人再生申立への協力を求めることになります。

 

 そして、個人再生を申し立てる際には、住宅ローン債権者発行の①住宅ローン契約書、②抵当権設定契約書、③返済予定表を添付して、個人再生計画の認可を受けられるかどうかについての裁判所の判断を仰ぐことになります。

 

 このように、住宅資金特別状況付きの個人再生の一番大きなメリットは、住宅ローンを維持できることにあり、住宅ローン債権者は、債権者平等の原則の例外として、他の債権者よりも厚い保護を受けることができます。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

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