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2018.10.20更新

 自己破産を申し立てる場合、すべての債務を裁判所に届け出る必要があります。意図的に一部の債権者のみ除外して破産を申し立てると、免責が下りない可能性があります。

 

 では、既に消滅時効の期間が経過している債務についても、裁判所に届け出る必要があるのでしょうか。

 

 結論から言うと、届け出る必要はあります。なぜなら、例え消滅時効の期間が経過した債務であっても、債務者が債権者に対して時効を援用しない限り、債務自体は消滅しないからです。債務者の側で「最後の取引から5年経過しているから時効にかかっているだろう」と勝手に判断して、債務をなかったことにしてはいけないということです。

 

 このように、自己破産をする場合は消滅時効期間が経過した債務を含めたすべての債務を報告しなければいけませんが、既に消滅時効にかかった債務については、時効を援用して債務を消し、自己破産の手続から外すことは可能です。正式に時効援用した債務は、もはや存在しないからです。

 

 ところで、自己破産をしたいのに、債務総額が少額なため支払不能とみなされず、破産が通るか微妙な場合もあります。この場合に、消滅時効期間が経過した債務を含めれば債務総額が増え、支払不能とみなされるようになる事例だと、あえて時効援用せず、破産を申し立てることもあります。

 

 こうした場合、裁判所から「なぜ時効援用しないのか」と訊かれる可能性もありますが、今までに当事務所で申し立てた事例を見ると、こういった質問を受けたことはほとんどありません。おそらく、時効援用するかどうかは、あくまで債務者の意思に委ねられているからだと思います。

 

 ただ、裁判官によっては、「時効援用すれば自己破産するほどの債務額ではないだろう」という風に考えることもあると思いますので、注意が必要です。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2018.10.17更新

 住宅ローンの債務を返済中の方が個人再生を申し立てる場合について説明いたします。

 

 こちらで述べました通り、自己破産を申し立てる場合には、極めて限られた場合を除いて、不動産の所有権を手放す必要があります。自己破産では、債務者の生活再建に必要な最小限の財産以外は、債権者に分配しなければならないからです。

 

 しかし、個人再生の場合、住宅ローンを維持できる特則があり、住宅ローンを維持したまま、他の債権者に対する債務を減額することが可能です。自己破産できるパターンでも、住宅ローンを維持したい方については、個人再生を選択すれば、このように自宅を維持することもできます。

 

 住宅ローンが個人再生でどのように関わってくるかについてですが、個人再生を申し立てる時点で、住宅ローンの残債務額が債務者所有の自宅の土地・建物の評価額を上回っていれば、個人再生手続に大きな影響が出ることはありません。

 

 しかし、個人再生申立時点で、住宅ローンの残債務額より債務者所有の自宅の土地・建物の評価額が大きいようであれば、超過した部分の金額については債務者の財産となるため、申立人の総資産の金額までは返済しなければならないという個人再生のルールにしたがい、住宅ローン以外の債権者に対する返済総額が増える可能性が出てきます。

 

 結局のところ、住宅ローンを維持できるかどうかは、債務者の方の個別の事情によって変わってきますので、お悩みの方は、一度ご相談されることをお勧めいたします。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2018.10.14更新

 住宅ローンの債務を返済中の方が自己破産を申し立てる場合について説明したいと思います。

 

 自己破産をする場合、基本的に、今後の生活に必要な一定の財産については手元に残すことができますが、それを超える部分については、お金に換えて債権者に分配する必要があります。

 

 したがって、不動産のように高額な資産の場合、売却などをして所有権を手放すことになります。自己破産をした場合でも不動産を手放さずに済む例としては、不動産の価値が非常に低いときや、一定以上の価値はあるものの、まったく買い手が付かないときなど、ごく限られた場合しかありません。

 

 そこで、自己破産を申し立てられる方については、不動産の処分をしていただくことになりますが、方法としては、任意売却と競売があります。任意売却は、裁判所を介さず、個人間で不動産の売買をする手続で、競売は、不動産を差し押さえた債権者が裁判所に申し立て、一番高い入札をした人に売却する手続です。

 

 どちらの方法によっても、不動産を売却して受領するお金は、まず不動産に抵当権を設定した住宅ローン等の債権者に返済し、返済しても余るお金があれば債務者つまり自己破産を申し立てる方が受領することになります。住宅ローン等の債権者に返済しても、なおその債務の完済に至らないときは、残った債務を他の一般債権者に対する債務と一緒に破産手続によって免除することになります。

 

 不動産をお持ちで自己破産をお考えの方は、一度詳しくご相談いただけると、その方に一番合った方法をご提案できると思いますので、ご検討いただきますようお願いいたします。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2018.10.11更新

 今回は、自動車ローンの債務を返済中の方が個人再生を申し立てる場合にどうなるか説明したいと思います。

 

 自動車ローンを返済中に個人再生を申し立てる場合も、所有権留保が付いているときは、ローンの債権者に自動車を引き渡し、売却したお金をローンの残債務に充て、さらに残った債務が対象になるという点で、自己破産と変わりありません。破産だと、残った債務を免除しますが、個人再生だと、減額するという違いがあるだけです。

 

 次に、所有権留保が付いているものの、自動車ローンの残債務が残り僅かで、他の債権者への返済を止めた後でも、自動車ローンだけは完済してしまいたいという場合はどうでしょうか。

 

 この場合、個人再生では、自己破産と違い、特定の債権者にだけ返済をする偏頗弁済が認められているため、自動車ローンのみ返済することも可能です。ただし、個人再生手続に着手した後に自動車ローンの債権者に返済した金額については、本来はあったはずの財産とみなされるため、申立人の財産として計上しなければならず、個人再生認可後の返済額に影響を及ぼすことがあります。

 

 また、所有権留保が付いていない場合、自動車ローンの残債務額が個人再生によって減額されるだけで、自動車は申立人の手元に残すことができます。ただし、その自動車の評価額が高額であれば、申立人の財産として計上されるため、上記と同じく、個人再生認可後の返済額が増える可能性もあります。

 

 いずれにせよ、自動車ローンを返済中の方が個人再生を申し立てる場合は、司法書士や弁護士など専門家からしっかり説明を受けるのが望ましいと言えます。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2018.10.08更新

 自動車ローンの債務を返済中の方が自己破産を申し立てる場合にどうなるかを説明いたします。

 

 まず、自動車ローンを組む場合、所有権留保(ローンを完済するまで、自動車の所有権はローン会社が持つこと)を付けるのが一般的です。この所有権留保を付けている場合に、ローン会社に自己破産をする旨の通知を出すと、間もなく自動車をローン会社である債権者に返還しなくてはならなくなります。

 

 ローンの返済はこの時点でする必要はなくなりますが、この場合、返還された自動車は、ローン会社が売却してお金に換え、残りの債務に充当し、更に残った債務を自己破産で消すことになります。

 

 ただ、所有権留保が付いている場合でも、お住まいの地域や生活スタイルによっては、自動車がないと非常に不便なこともあるため、どうしても自動車を手元に残したい方もいらっしゃると思います。その場合、親族などの第三者がローンの残額を一括完済して自動車をキープするという方法もあります。

 

 もっとも、自動車ローンは通常、100万円単位で設定し、自己破産を決意した時点での債務残高は高額であることが多いので、あまり現実的ではありません。

 

 逆に、同じ自動車ローンでも、所有権留保が付いていないものであれば、自動車を手放すことなく自己破産を申し立てることができますが、その時点での自動車の評価額が一定以上の金額であれば、債権者に分配するため、売却してお金に換える必要があるので、結局は所有権を失うことになります。

 

 まとめますと、自動車ローンで自動車を手放す必要がない場合としては、①所有権留保が付いておらず、かつ、自動車の評価額が数十万円以内に収まっていること、②所有権留保が付いていても、親族などが残債務を一括完済してくれることのいずれかである必要があります。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2018.10.05更新

 「ディズニーの英語システム」で有名なワールド・ファミリー㈱の任意整理について説明いたします。

 

 英語の教材を分割払いで購入すると、ワールド・ファミリー㈱とリボルビング契約を締結し、所有権留保(教材費を完済するまでワールド・ファミリー㈱が所有者)の状態で、毎月の支払をしていくことになりますが、購入者の中には、支払を継続できなくなる方もいらっしゃると思います。

 

 同社は一般の貸金業者ではないため、任意整理の和解をすることができるのかと思われるかもしれませんが、他の業者と同じように、分割払いの和解契約をすることも可能です。

 

 良心的な面としては、他の大手貸金業者等と同じく、将来利息はカットしてくれる点と任意整理によって商品を回収されることはない点で、厳しい面としては、和解日からすぐ支払開始となる点、債務額の端数は初回ではなく最終回の支払となる点、また、毎月の支払期限が土日祝日に当たる場合は、前営業日までに入金する必要があることです。

 

 一般の貸金業者ではないので、初めて和解交渉する際はどのような対応か予想できませんでしたが、概ね他の債権者と大きく異なる点はないと言えます。

 

 注意しなければいけないのは、完済されていない方が自己破産や個人再生をすると、商品を取り上げられてしまいますので、お子さんのために教材を購入された方は、可能な限り、任意整理を選択していただいた方がよいと思います。

 

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2018.10.01更新

 携帯電話会社のソフトバンク㈱の任意整理について説明いたします。

 

 ソフトバンクに滞納料金があると、代理人の弁護士事務所から何度か督促状が届くようです。無視を続けると、法的措置予告通知書と名を変えて届くようになるので、そこで初めて司法書士や弁護士などの専門家にご相談される方も多いと思います。

 

 受任通知を送付すると、約1か月で債権届が届きます。その金額を基に和解交渉を行いますが、ソフトバンクの方針として、原則として10回以内の分割払いにしか応じないものの、事情によっては、それ以上の回数の返済にも応じるというのが方針のようです。

 

 和解の提案は、電話ではなくファクスにて行うよう指示されますので、和解提案書を作成してファクスすると、後日、ソフトバンクより、その和解案に応じるか否かの回答があります。

 

 こちらの和解案に応じてもらえる場合、ソフトバンクの方で和解書を作成して送付してくれるので、それに署名捺印して返送することになります。過怠約款は、他の多く貸金業者と同様、2回となっており、遅延損害金の利率は6%と良心的です。

 

 ただ、ソフトバンクの場合、一度行った和解が過怠約款に該当して無効となった場合、再和解をするにはかなり条件が厳しくなるので、安易に再和解できるという考えは持たれない方がよいと思います。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2018.09.29更新

 依頼人の方から自己破産を受任してから、破産を申し立てるまでの期間については、申立人の事情によってかなり異なります。

 

 最短で自己破産を申し立てるべき場合としては、債権者より訴訟などを提起され、いつ給与を差し押さえられてもおかしくない状態になったときがあります。この場合は、すぐに破産を申し立てれば、給与等の差押を免れることができる可能性が高まります。

 

 逆に、受任から破産申立まで非常に長い時間がかかる場合として、管財事件になる場合があります。管財事件になると、予納金として最低でも40万円ほどが必要となるため、それを積み立ててからしか破産の申立ができず、積立に時間がかかるからです。

 

 特に、自営業者が自己破産を申し立てるときは、必ず管財事件となるため、予納金の積立に何年もかかる場合があります。多額の財産を持っている方も管財事件となりますが、この場合は財産を売却するなどして予納金を捻出することができるため、積立に時間がかからないこともあるでしょう。

 

 いずれにしても、債権者にとっては、経理上の理由から、債務者に早く破産を申し立ててほしいのが本音なので、自己破産をご依頼の際は、できるだけ早く申立ができるよう、ご協力をいただけると助かります。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2018.09.15更新

 NTTコミュニケーションズ㈱の任意整理について説明いたします。

 

 同社は、㈱NTTドコモの関連会社で、携帯電話料金の滞納があった場合などに、債権者となることがあります。どのような場合にNTTドコモからNTTコミュニケーションズに債権が移るのか定かではありませんが、任意整理をする上で、特に対応に大きな違いはないと思います。

 

 同社に受任通知を送付すると、1週間ほどで契約内容確認書が届きます。これに記入してファクスをすると、数日で債権調査票が送付されます。この債権調査票記載の債務額を基にして、分割払いの和解交渉をすることになります。

 

 同社との任意整理の和解交渉は、他の会社と同じ要領で行うので、特にこれといった特徴はありませんが、他社と大きく異なるのは、和解書を交わさず、そのまま同社より振込用紙が送付されてくる点です。

 

 振込用紙には、各支払月ごとの支払期限と支払金額が記載されており、1ヶ月分の支払につき1通あります。また、バーコードも記載されており、水道光熱費等の振込と同じ方法でコンビニ等で支払ができるため、振込手数料もかからず、わざわざ金融機関に行く必要もないため、非常に楽です。

 

 任意整理をする上で、それ以外に他の貸金業者と異なる点はありませんので、NTTコミュニケーションズに債務をお持ちで分割払いをご希望の方は、お気軽にご相談ください。

 

 

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2018.08.11更新

 以前、こちらのページで大阪市の消費者金融フクホー㈱の任意整理について説明しましたが、最近、もう1件同社と任意整理の和解を行ったので、説明したいと思います。

 

 前回も書きました通り、フクホーは、減額には一切応じてくれないため、他の大手貸金業者のように将来利息をカットする形での和解はできません。ただ、今回の交渉で、分割払いの合意ができたら、差押などの強制執行は控えてくれることがわかりました。

 

 同社の特徴として、和解が成立したとしても、裁判所に訴訟を提起し、とりあえず債務名義を得るという手続をしてきます。同社によると「債務額を確定するため」とのことですが、和解による支払ができない場合にいつでも強制執行できる状態にしておきたいというのが本音でしょう。

 

 そして、他の貸金業者が2回分の滞納で和解無効となることが多いのに対し、フクホーの場合は、1回の滞納で和解を無効とするのが決まりのようで、1度でも支払が遅れると、即強制執行されます。ただ、やむを得ない理由を説明すれば、「今回だけは」と言って、和解の効力を維持してくれることもありますが、あくまで同社の好意によるものなので、絶対に滞納しないという姿勢が必要です。

 

 以上のように、フクホーは将来利息のカットもしてくれず、任意整理をする意味がないように思えますが、和解条項通りの返済が続く限りは、強制執行を控えてくれるというメリットはありますので、念頭に置いておいていただければと思います。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

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