専門用語集

2013.08.17更新

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 改正前は、非免責債権の制度は存在しませんでしたが、破産手続において非免責債権の制度が存在することとの不均衡が指摘されていました。このようなことから、改正法では、個人再生手続について、非免責債権の制度を導入しました。

 平成17年7月公布の、会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律によって、破産法・民事再生法・会社更生法の一部改正が行われましたが、個人再生の部分に関しては、再生債権者等が個人再生委員による資料の提出の要求に応じない場合について過料の規定が設けられたこと以外は、表現上の変更であり実質的な改正がされたものではありません。

 個人再生には、給与所得者等個人再生と小規模個人再生がありますが、前者に比べて後者が圧倒的に多く、約8割を占めます。また、小規模個人再生の申立のうち、約9割は非事業者により申し立てられたものであって、これは、政令に基づいて計算された可処分所得額の2年分が負債額に基づく法定最低弁済額を上回ること、小規模個人再生における決議で否決される事案が極めて少ないことから小規模個人再生を選択したものと思われます。

投稿者: 土田司法書士事務所

2013.08.16更新

 民事再生法の一部改正が平成17年に施行され、個人再生についても様々な改正がされました。

 まず、改正前は、住宅資金貸付債権の額、別除権の行使により弁済を受けることが見込まれる額および再生手続開始前の罰金などを除いた再生債権の額が3,000万円を超えないことを個人再生利用の要件としてきましたが、個人債務者が破産に至ることなく生活再建を果たすことができる手段を拡大するとの見地から、改正法では、負債総額が5,000万円を超えなければ個人再生を利用できるものとしました。

 また、これに伴って、最低弁済額要件についても、負債総額が3,000万円を超える場合の最低弁済額要件に関する規定を整備しました。なお、負債総額が3,000万円以下の場合における最低弁済額の算定方法に変更はありません。

 また、改正前は、給与所得者等再生の申立が、①給与所得者等再生による再生計画が遂行された場合には、当該再生計画認可の決定の確定の日から、②ハードシップ免責があった場合は、当該免責に係る再生計画認可の決定の確定の日から、破産免責が確定した場合には、当該免責決定の確定の日から、それぞれ起算して10年以内にされた場合を、申立棄却事由および再生計画の不認可事由として規定していましたが、この期間を7年に短縮しました。

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投稿者: 土田司法書士事務所

2013.08.15更新

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 再生計画案の提出とその審査は次のとおりです。

 まず、住宅資金特別条項として定められる内容は、法定のものに限定されており、①期限の利益回復型、②リスケジュール型、③元本猶予期間併用型、④同意型の4 つです。

 住宅資金特別条項作成上の留意点としては、住宅資金特別条項は選択した上記各項の要件に該当するものでなければなりませんが、リスケジュール型の場合には、期限の利益回復型を定めた場合は認可の見込みがないことが、元本猶予期間併用型の場合には、期限の利益回復型、リスケジュール型を定めた場合には認可の見込みがないことがそれ ぞれ要件とされていることから、この要件該当性もよく検討した上で作成する必要があります。

 また、期限の利益回復型、リスケジュール型、元本猶予期間併用型の場合は、いずれも住宅資金貸付債権の元本・利息・遅延損害金の全額を支払う内容でなければならないので、住宅ローン債権者との間で十分協議した上で条項を作成する必要があります。
 書面決議若しくは意見聴取決定後に上記の全額を支払う内容になっていないことが発見されると、再生計画案に補正できない違法があるものとして、廃止又は不認可とせざるを得ないとされています。

 再生計画の認可要件は次のとおりです。

 住宅資金特別条項を定めた再生計画案の場合、一般の場合よりも認可要件が加重されています。具体的には、一般の場合と同じ不認可要件がある場合に加え、①再生計画の遂行可能性について積極的な見込みの存在が認められない場合、②再生債務者が住宅の所有権又は住宅の用に供されている土地を住宅の所有のために使用する権利を失うこととなると見込まれる場合にも、再生計画は不認可となります。

投稿者: 土田司法書士事務所

2013.08.14更新

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 住宅資金特別条項を定めようとする場合、申立に当たっては、事前協議を行った上で陳述書 の該当欄に、①住宅ローンの支払金額、②住宅 ローンの支払い状況、③住宅ローン債権者との協議の経過、④予定している住宅資金特別条項の内容を記載することを求めているとともに、疎明資料として住宅ローン契約書・保証委託契約書・不動産登記簿謄本又は全部事項証明書(共同担保目録付)・固定資産評価証明書・査定書等を提出する必要があります。

 また、住宅資金特別条項を定める旨の申述は、債権者一覧表中の住宅資金特別条項欄に○印を付することにより行うこととされているので、住宅資金特別条項を盛り込む場合にはこれを忘れないようにします。 開始決定後は、債権者一覧表の訂正ができないので、忘れた場合は再生計画案に住宅資金特別条項を盛り込むことができなくなるので注意が必要です。

 住宅資金特別条項を定める旨の申述をした場合においては、住宅資金貸付債権につき、裁判所の許可を得て弁済することができるものとされています。この弁済許可は、個人再生手続開始の申立と同時に、弁済許可の申立書を提出して行う扱いです。

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投稿者: 土田司法書士事務所

2013.08.13更新

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③上記①②に該当するときでも、次の事由に該当しないこと
(1)再生債権が住宅資金貸付債権を有する者に法定代位した再生債権者が当該代位によって取得したものである場合
(2)住宅資金貸付債権を担保するための抵当権以外に、民事再生法53条1項に規定する担保権が存在する場合
(3)住宅資金貸付債権を担保するための抵当権が住宅以外の不動産にも設定されている場合において、当該不動産に後順位の、民事再生法53条1項に規定する担保権が存在する場合

 再生債務者が住宅資金特別条項を定めようとする場合は、住宅ローン債権者と協議を行うこととされていますが、更に手続の円滑な進行を図るため、申立前に協議をする運用とした上で、その周知を図っています。その結果、住宅ローン債権者との事前協議はおおむね行われている状況にあるようです。

 もっとも、中には住宅ローン債権者に手続申立の連絡をするだけという案件もあるようですが、事前協議が不十分だと、住宅ローン債権者との交渉に思わぬ時間を要し、再生計画案提出期限までに住宅資金特別条項を作成できなかったり、あるいは住宅ローン債権者から同意を取り付けることができず、手続を廃止せざるをえなくなることもあるので、注意が必要です。

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投稿者: 土田司法書士事務所

2013.08.12更新

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 住宅資金貸付債権に関する特則に基づく住宅資金特別条項の制度は、再生債務者がその生活の本拠である住宅(住宅ローン)を維持しつつ、経済的な再生を可能とする趣旨で設けられました。
 もっとも、この制度は、再生債権者である住宅資金貸付債権について他の再生債権と異なる扱いを認める点で、債権者平等の原則の例外に該当するので、その要件は厳格に法で定められています。したがって、住宅資金特別条項を定める旨の申述をしようとするときは、その要件の該当性を慎重に判断する必要があります。

 住宅資金特別条項を定めるための基本的な要件は以下のとおりです。

①住宅資金貸付債権に該当すること
(1)住宅の建設もしくは購入に必要な資金または住宅の改良に必要な資金の貸付に係る分割払いの定めのある再生債権であること
(2)当該債権または当該債権に係る債務の保証人(保証会社に限る)の主たる債務者に対する求償権を担保するための抵当権が住宅に設定されているものであること

②住宅資金貸付を担保する目的となっている住居が住宅に該当すること
 住宅とは、再生債務者が所有または共有し、自己の居住の用に供する建物であり、その床面積の2分の1以上がもっぱら再生債務者の居住の用に供するものであるものをいいます。

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投稿者: 土田司法書士事務所

2013.08.11更新

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 なお、この積み立ては、弁済原資確保のためのものです。積み立てた金銭については、清算価値に上乗せしない運用としています。財産目録に記載する場合には、積み立て原資と注記の上、通帳の写しを提出します。

 再生計画認可決定が確定すると、個人再生手続は当然に終結しますが、再生計画の履行を怠った場合には、再生債権者の申立により、再生計画が取り消されることがあります。
 したがって、そのような事態にならないよう、申立代理人としては、再生計画認可決定確定後の履行に関しても、可能な限りフォローすることが望ましく、また手続運用としても、前述のような履行確保のための方策を採っています。しかし、それでも再生計画認可決定確保後の事情の変化により、再生計画の履行が困難になるという事態は生じうるところです。

 そこで、法は、この場合に対処するものとして、ハードシップ免責の制度および再生計画の変更の制度を設けています。なお、再生計画認可決定が確定すると、再生債権は、再生計画に定められた内容にしたがって変更されるため、再生計画認可決定確定後にその履行が困難になったとして破産手続開始の申立をしても、破産手続開始要件の認定ができないことが多いので、注意が必要です。

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投稿者: 土田司法書士事務所

2013.08.10更新

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 改正法では、議決権の不統一行使を認めるとともに、付議決定の際には、不統一行使をする場合にその旨を通知すべき期間を定めるべきこととされました。この通知期間の指定の制度は、事前の通知無しにいきなり不統一行使がされると、決議に関する債権者集会の運営や議決権の集計に混乱を生じる恐れがあるとの見地から設けられたものです。

 しかし、個人再生手続の場合には議決方法は書面決議の方法のみで、かつ、債権者数も少数であることが多いため、事前の通知を要さずに不統一行使をし得ることとしても上記のような混乱を生じる恐れはないことから、個人再生手続については、議決権の不統一行使に関する通知期間を指定しない運用をしているところもあるようです。したがって、特段通知をすることなく書面回答期間まで不統一行使をすることができます。

 再生計画認可決定確定後の履行確保に関する方策として、手続進行中に、最低でも予定している再生計画に基づく毎月の弁済額に相当する金員を積み立て、再生計画案提出時に、その積み立て状況などについての報告書およびこれを裏付ける通帳の写しの提出を受け、これを履行可能性に関する判断材料の一つとして、付議決定または意見聴取決定を行う運用としており、この運用により、履行可能性をより明確な形で判断することができます。

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投稿者: 土田司法書士事務所

2013.08.09更新

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 提出された再生計画案について、法に規定された不認可事由がない場合は、これを書面決議に付する決定または再生債権者の意見を聴取する旨の決定をすることになりますが、再生計画案の主な不認可事由は、以下のとおりです。

1.再生計画の遂行の見込みがないこと
2.再生計画に基づく弁済額が清算価値を下回っていること
3.無異議債権の額および評価済債権の額の総額が5,000万円を超えていること
4.計画弁済総額が、以下の甲または乙の金額を下回っていること
 甲 負債総額が3,000万円を超え、5,000万円以下の場合には、負債総額の10分の1
 乙 負債総額が3,000万円以下の場合は、基準債権の5分の1(但し、基準債権が100万円以下の場合はその全額、基準債権の5分の1が100万円を下回る場合は100万円、300万円を超える場合は300万円)
5.計画弁済総額が、再生債務者の2年分の可処分所得額を下回っていること
6.再生計画の内容が、以下の甲または乙に反している場合
 甲 採集の弁済期を、再生計画認可の決定の確定日から原則として3年後の日が属する月中の日に設定されていること(特別の事情がある場合は、再生計画認可の決定の確定日から5年を超えない範囲で、3年後の日が属する月の翌月の初日以降の日に設定されていること)
 乙 弁済期を3月に1回以上の間隔で定めていること

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投稿者: 土田司法書士事務所

2013.08.08更新

  債務整理をした場合、債務者が所有する不動産がどうなるかは、個別の検討を要します。

  まず、任意整理をする場合、不動産を手放す必要はありません。

  次に、個人再生をする場合、不動産に住宅ローンが設定されていて、それを返済中であれば、住宅資金特別条項を申請してその不動産を維持することができます。既にローンを支払い終えていれば、手放すことになります。

  また、自己破産をする場合、原則として不動産を手放すことになります。例外的に、差押・競売をしても落札されないような価値の低い不動産については、破産後も所有し続けることができます。

投稿者: 土田司法書士事務所

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