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2019.02.26更新

 時効中断事由の一つに「債務の承認」があります。債務の承認をすると、時効が振り出しに戻ります。

 

 つまり、時効期間中に「私はあなたに対して債務を負っています」ということを認めると、そこからまた時効期間が開始するということです。

 

 債務を承認する行為には色々あります。例えば、返済という行為は、債務の承認に当たります。返済は、文字通り債務があることを認める行為だからです。

 

 その他には、文書や口頭で「必ず支払うのでもう少し待ってください」と表現することも、債務の承認に当たります。文書で行うと証拠として残りますが、口頭の場合は証拠が残らないこともあります。

 

 最近では、スマホなどで簡単に相手の会話を録音することも可能なので、個人間で貸し借りのある場合は、後に訴訟などに発展した場合、証拠として採用されることもあります。

 

 電話で債務を承認する趣旨の発言をすると、相手に録音されている可能性もあるので、長期間支払をしていないのに、ある時突然電話で督促を受けた場合は、何も喋らず、専門家にご相談することをお勧めいたします。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2019.02.23更新

 通常、貸金業者とした最後の取引から5年経過すると、消滅時効を援用できます。では、その間に当初の債権者から別の債権者に債権譲渡があった場合でも、時効援用ができるのでしょうか。

 

 時効期間が5年の場合、その間に時効中断事由があると、時効の起点はリセットされ、そこからまた時効期間がスタートします。

 

 債権譲渡が行われると、債務者に対して債権譲渡通知が行われますが、これが時効中断事由に当たるかが問題となります。しかし、民法に規定されている時効中断事由は、①請求、②差押え・仮差押えまたは仮処分、③承認であり、債権譲渡自体はこのいずれにも当たりません。

 

 債権譲渡は、債権者がAからBに移りましたという単なる通知であって、仮にその通知書の中で新債権者による請求が行われていたとしても、そこから6ヶ月以内に訴訟が提起されなければ、正式な時効中断とはならないのです。

 

 したがって、債権譲渡によって債権者が交代した場合でも、前の債権者とした最後の取引日(正確にはその弁済期)が起算点となって時効期間が計算されるので、新しい債権者によって請求されたとしても、時効援用をすることが可能です。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2019.02.20更新

 信販会社の㈱オリエントコーポレーションに対する時効援用の手続について説明したいと思います。

 

 まず、同社の本店の代表取締役に対し、時効援用通知書を内容証明で送付します。その際、契約番号等がわかっている場合は、それを記載しておくと、同社で債権の内容を特定しやすくなります。

 

 送付してから1週間前後で、同社から電話で時効援用の可否について回答があります。もし債務名義などの時効中断事由があって消滅時効の援用ができないとの回答であれば、確認のため、その資料を送付するよう依頼します。

 

 特に時効中断事由がなく時効が完成している場合は、電話にて時効消滅で処理したとの回答があり、それで手続終了となります。同社では、契約書の原本の返却や債務不存在証明書の発行は特に行っていないため、電話で応対した担当者の名前をしっかりと聞いておきます。

 

 今までの実務経験からすると、㈱オリエントコーポレーションは比較的時効援用が通る可能性が高い会社ではありますが、過去に訴訟や支払督促などの債務名義を持っている例も稀にあったので、注意が必要です。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2019.02.17更新

 前回、個人再生における住宅ローン債権者への対応について記載しましたが、今回は、大垣共立銀行が住宅ローン債権者である場合について、説明したいと思います。

 

 大垣共立銀行から住宅ローンの融資を受けると、系列会社の㈱OKB信用保証が抵当権者となって、抵当権が設定されます。しかし、保証会社といっても、将来、大垣共立銀行へ支払不能となった場合に代位弁済してくれるというだけで、支払不能になる前は、債権者はあくまで大垣共立銀行のままです。

 

 大垣共立銀行が住宅ローン債権者で、住宅資金特別条項付き個人再生の手続を開始する場合、同行に対して司法書士などから受任通知が送付されると、受任通知が届いた日時点での、同行のすべての依頼人名義の口座が凍結されます。

 

 しかし、自己破産の場合と異なり、個人再生の場合は、住宅ローン債権者に対してその後も返済を継続する見込みがあることから、完全に凍結されるわけではなく、暫定的な凍結にとどまり、将来的に個人再生計画の認可が確定すると、凍結した預金を払い戻してくれます。

 

 もっとも、暫定的とは言え、口座が凍結されてしまうと、勤務先からの給与の振込ができなかったり、住宅ローンの引落ができなかったりと不便なので、受任通知を送付した後に、速やかに大垣共立銀行の窓口で、凍結日時点の残高を取り分けた上で、再度口座を使用できる状態にする手続を行うことで、口座は従来通りに使用できるようになります。

 

 したがって、司法書士などから受任通知が送付される際は、口座の残高を下ろしておいたり、給与振込日と重ならないよう配慮することが重要と言えます。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2019.02.14更新

 住宅資金特別条項付きの個人再生を申し立てる場合、住宅ローン債権者に対しては、従来通り、支払を継続することになります。この条項付きの個人再生の最大の特徴は、住宅を維持したまま、他の債務を減額して債務者の生活を立て直すことにあります。

 

 まず、個人再生の依頼を受けた司法書士や弁護士などの専門家は、すべての債権者に受任通知を送付しますが、その際、一般債権者と住宅ローン債権者とでは、異なる内容の受任通知を送付します。住宅ローン債権者には、「他の債権者と異なり、貴社に対しては、今後もきちんと返済を継続する」旨の連絡をすることによって、個人再生申立への協力を求めることになります。

 

 そして、個人再生を申し立てる際には、住宅ローン債権者発行の①住宅ローン契約書、②抵当権設定契約書、③返済予定表を添付して、個人再生計画の認可を受けられるかどうかについての裁判所の判断を仰ぐことになります。

 

 このように、住宅資金特別状況付きの個人再生の一番大きなメリットは、住宅ローンを維持できることにあり、住宅ローン債権者は、債権者平等の原則の例外として、他の債権者よりも厚い保護を受けることができます。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2019.02.09更新

 個人再生を申し立て、再生計画が認可されると、原則として債務額は5分の1に減額されます。

 

 しかし、申立人が申立時に所有する財産の価格が、債務額の5分の1に相当する金額を超えている場合は、その財産の額までは返済しなければいけないというルールがあります。

 

 例えば、債務額600万円の人が個人再生を申し立てると、通常は、5分の1の120万円に債務額が減りますが、申立人が50万円の預貯金+40万円の自動車+40万円の保険解約返戻金=130万円の資産を保有していると、130万円の限度で支払義務が発生します。

 

 特に、不動産を所有している場合、債務額の5分の1を超える資産を保有する場合に当たることが多くなるので、個人再生をしても、返済総額が多くなってしまいますが、住宅ローン返済中の場合、不動産の評価額より住宅ローンの残債務額が多ければ、不動産の価値はゼロとみなされるので、個人再生をする上で問題はありません。

 

 このように、多くの資産を所有しておられる方は、個人再生をしてもあまり意味のないことがあるので、ご注意ください。

 

 

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2019.02.02更新

 自己破産をする際、免責不許可事由として、浪費やギャンブルは有名ですが、他にも換金行為というものがあります。

 

 わかりやすく言うと、クレジットカードで商品を購入し、それを売却してお金に換える行為のことです。代表的なものが、新幹線や遊園地などのチケットをクレジット購入し、それを金券ショップで売却するという行為です。

 

 通常、お金に困った人は、キャッシングで現金を借りれば済むはずですが、キャッシング枠が上限に達し、どの貸金業者からもお金が借りられない状態になる場合があります。このような際に、上記のような換金行為をすることにより、現金を手にすることができる仕組みです。

 

 しかし、このような換金行為は、実質的な借入と変わらず、本来は上限に達しているキャッシング枠を無視してお金を借りるのと同じなので、自己破産における免責不許可事由とされています。

 

 浪費やギャンブルが原因で自己破産をする方は、それが免責不許可事由になることについて何となくご理解いただいていると思いますが、このような換金行為が同じく免責不許可事由になることについては、ご存知ない方も多いと思いますので、気を付けていただくようお願いいたします。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

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