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2018.01.20更新

 株式会社ジャックスという信販会社に時効援用した際のことについて述べたいと思います。

 

 通常、貸金業者との取引については、最終弁済期から5年の経過により消滅時効にかかります。その5年間に、民法147条規定の行為をしたことによって、消滅時効を中断することができます。

 

 同法所定の行為とは、債権者の債務者に対する請求などがあり、したがって、債務者に対して督促状を送付すれば、消滅時効が中断されることになり、そこから再度5年が経過しないと時効を援用できないことになります。

 

 しかし、民法は同時に、153条で「催告は、6箇月以内に、裁判上の請求(その他)をしなければ、時効の中断の効力を生じない。」と規定しており、単なる督促状や請求書の送付をしても、暫定的な時効中断措置にしかならず、6ヶ月以内に裁判上の法的措置等を採らないと、時効中断になりません。

 

 今回のジャックスに対する時効援用について、過去に裁判上の請求などをしたことがあったかを担当者に訊いたところ、時効期間の5年間はおろか、その期間を経過後もそのような措置を採ったことがないと回答されたので、時効消滅していると主張したら、「2年前に私文書で督促状を送付しているので、まだ時効は完成していない。」との謎理論を主張されました。

 

 今までに、どの貸金業者からもこのような反論をされたことはなく、上記のような法律の根拠を示して反論しても、やはり結論は変わらなかったので、依頼人と相談の結果、同社に対し「こちらとしては時効消滅として処理するので、貴社もご自由にどうぞ。」と通告して手続を終了しました。

 

 今後、同社から依頼人に対し、訴訟提起などがある可能性もありますが、逆にどのような法律構成で主張してくるのか聞いてみたい気もします。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2018.01.16更新

 自己破産を申し立てると、破産開始決定前または免責決定前に、裁判官による審尋が行われることがあります。審尋とは、裁判官が破産申立人に直接会って、破産に至った事情や、申立書類からわからない事項を質問する手続です。

 

 岐阜地方裁判所では、少し前の一時期、申立書類の内容に怪しいところがあると、少額管財事件に回されてしまうことが多々ありましたが、管財事件になると、まとまった予納金を納める必要があり、申立人に大きな負担となるため、審尋により不明な点を解明しようという流れは、歓迎すべきものです。

 

 といっても、審尋によって、同時廃止事件で手続してもらえると決まるわけではなく、審尋の結果、裁判官の中でやはり調査が必要との心証が生まれれば、管財事件になってしまうので、十分に備える必要があります。

 

 審尋が破産開始決定前に行われるときは、同時廃止事件か管財事件かの見極めをするのが主な目的だと思いますが、免責決定前に行われるときは、免責にしてよいかを決めるのが目的というよりは、今後の生活をきちんとしていけるかどうかを見極めるのが目的のように感じます。

 

 審尋の場で、嘘をついたり、下手にごまかしたりすると裁判官の心証が悪くなり、破産手続に悪影響を与えるので、質問には正直に返答するのがよいでしょう。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2017.11.20更新

 任意整理、自己破産、個人再生を問わず、どの債務整理を行っても、今までに滞納した税金・国民健康保険料・国民年金まで免除されるわけではなく、時効にかからない限り、支払義務は続きます。

 

 したがって、債務整理をするしないにかかわらず、滞納している税金等は、別途、市町村役場などと相談して分割によって支払う必要があり、債務整理手続とは関係なく対応していただく必要があります。

 

 もっとも、債務整理をする場合、滞納税金の額は非常に重要な要素となってきます。

 

 例えば、自己破産をする場合、手取り収入額と債務総額との関係で支払不能か否かが判断されますが、一般の債権者(貸金業者や個人など)に対する債務額だけでは破産するほどではなくても、滞納税金額を含めた債務総額が支払不能と判断されれば、破産手続をすることになります。

 

 また、任意整理をする場合、毎月の支払可能額は、滞納税金の支払額を念頭に置いて決めなければいけないので、ここでも重要な要素となります。

 

 いずれにしても、滞納税金の場合、債権者が市町村だから悪質な取立てはしないだろうと安心していると、ある日突然、預貯金が差し押さえられたりするので、非常に厄介です。特に、市町村の場合、一般の民間業者と異なり、職権で債務者の預貯金口座を探し出すことができるため、発見したらすぐに事前通告なく差押をすることもあるので、債務者の生活に重大な影響を与える可能性があります。

 

 市町村はある意味、サラ金よりずっと怖い存在であることを念頭に置いていただければと思います。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2017.11.02更新

 今までに数多く時効援用のご依頼がありましたが、債権者から訴訟を提起されたのを機にご依頼をされた方もいらっしゃいます。

 

 このご対応は大正解で、中には、裁判所から訴状や支払督促書が届いても無視される方も見受けられますが、これを放置しておくと、せっかく時効援用できたにもかかわらず、時効援用ができなくなってしまいます。

 

 時効援用は、債権者からの請求等に対し、最終取引から一定期間の経過によって行うことができるようになりますが、もし裁判所に提起・申立をされた訴訟や支払督促が確定してしまうと、時効期間はリセットされ、確定した時から再度進行することになります。

 

 したがって、訴訟や支払督促に対しては、無視せず、時効援用できる場合はきちんと一定期間内に対処する必要があります。時効援用は、訴訟外でも訴訟手続の中でも行うことができますが、時効中断事由の有無などで争いがなければ、訴訟外で時効援用通知書を債権者に送付すれば、訴訟や支払督促を取り下げてくれます。

 

 もし貸金業者から何年かぶりに督促状が届いたり、いきなり裁判所から訴状が届いたら、債権者に連絡したりせず、まずは専門家にご相談いただくことが重要です。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2017.09.04更新

 NTTコミュニケーションズ㈱の任意整理について述べたいと思います。

 

 商号からNTTグループであることがわかると思いますが、受任通知を送付すると、1週間ほどで契約内容の確認書が届きます。過去及び現在において、この内容の契約がありましたが、間違いないですかという確認書です。

 

 その確認書に対して回答すると、更に1週間ほどで債権届が届きます。この債権届に記載されている金額を基に、和解交渉を行うことになります。

 

 同社の任意整理の特徴としては、同社の内規で、基本的に和解書を取り交わす形での任意整理の場合、5回払いまでしか応じていないということです。つまり、それ以上の回数で分割払をする場合は、和解書を交わすことができないようです。

 

 この場合、和解できないのかというと、そういうわけではなく、口頭で和解することは可能です。和解後、同社より、分割払用の振込用紙が代理人事務所に送られるので、それを依頼人に渡し、以後は指定の期日にその振込用紙を使って支払をしていただくことになります。

 

 いずれにせよ、任意整理をすることは可能な業者なので、NTTコミュニケーションズに滞納された方は、一度ご相談ください。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2017.07.31更新

 大阪府堺市にある㈱スペースという消費者金融の任意整理について、説明します。

 

 と言っても、この会社と任意整理をすることはできません。任意整理という和解手続そのものを行っていないそうです。つまり、㈱スペースから借入を始めたら、完済するか、破産か民事再生をするしかないということです。なお、民事調停に応じるかどうかは不明です。

 

 最近、㈱スペースから50万円ほど借りた依頼者から、任意整理の依頼を受けましたが、以前に別の破産事件で同社とやり取りしたことはあったものの、任意整理は初めてだったため、当然、他社と同じように交渉に応じてくれると思っていたら、「うちは任意整理に応じていません。」と言われ、びっくりしました。

 

 他にも同様の対応をする貸金業者があるかもしれませんので、お金に困って借入をされる際は、じっくりと考えた方が良さそうです。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2017.06.24更新

 自営業者が自己破産を申し立てる場合、管財事件となります。日常的に債権債務が発生している状態のため、管財人がそれを整理する必要があるからです。

 

 では、廃業した自営業者が、自営業をしていた頃の債務が原因で破産する場合、管財事件になるのでしょうか?

 

 これについて、当事務所は今まで、複数の廃業した自営業者の破産事件を扱ってきましたが、一概には言えないというのが結論です。

 

 基本的に、自営業者が廃業して一定の期間が経過すると、自営時代の債権債務関係はなくなり、財産関係が清算されるので、管財事件となる他の要件がない限り、同時廃止事件として扱って問題ないようです。

 

 実際、今までに、廃業して1年未満の方でも、同時廃止事件として破産手続が通った案件がありました。考えてみれば、これが普通なのかもしれません。

 

 しかし、同じく廃業して1年近く経った方の破産申立をしたところ、過去に自営業をしていたという理由だけで、申立後すぐに少額管財事件にされてしまった案件もありました。

 

 破産事件をどのように処理するかは、最終的に裁判官の裁量に委ねられるため、同じような案件でも、まったく違う結論になったりするのも仕方ないのかもしれませんが、どの管轄裁判所か、またはどの担当裁判官かによって、似た案件でも、結論が違ったりするのはどうかと思います。

 

 最近では、破産申立を受任する際は、最初に管財事件になる可能性を伝え、予納金として約20万円を積み立てていただくようにしています。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2017.06.17更新

 任意整理をする場合、その相手となる債権者は、消費者金融や信販会社であることが通常です。では、一般の銀行や信用金庫などの金融機関を相手とする任意整理は可能でしょうか。

 

 結論から言うと、可能です。ただし、一般の銀行などは、消費者金融や信販会社を保証会社として付けている場合が多く、もし債務者が支払を滞納したり、任意整理や破産などの債務整理を行うと、保証会社が銀行に代位弁済し、その保証会社が新たに債権者となります。

 

 その際、保証会社は代位弁済によって債権を譲り受ける形になるため、約定上、債務者に債務額を一括請求することになります。ただ、何十万、何百万となる債務を一括で請求しても、支払えないことが圧倒的に多いため、事実上、任意整理に応じてくれることが多いようです。

 

 もっとも、基本的に、一般の銀行などで借入をする場合、将来的に任意整理ができるとしても、それは債権者の好意によるものとなるため、できれば任意整理にならないよう気を付けるのが一番です。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2017.05.15更新

 横浜市にある㈱エイワという消費者金融の任意整理について説明します。

 

 まず、債務整理の受任通知を送付すると、2~3週間ほどで取引履歴がファックスされます。取引履歴は、過去にいついくら借りて、いついくら返済したかがわかる表のようなものですが、エイワに限らず、ほとんどの消費者金融は、取引履歴のみを送ってくるため、その時点での遅延損害金がわからないのが通常です。

 

 任意整理の交渉をする際に、その時点までの元金・利息・損害金を電話で教えてくれるので、その合計額が任意整理の和解額の基準となり、その金額を分割して数年で返済していくことになります。将来利息は、カットしてくれます。

 

 数年前にエイワと任意整理の和解をした際は、当職の方で和解書を作成するよう言われましたが、今回は、エイワ側でA3サイズの和解書を作成し、送付してくれました。

 

 他の債権者と比べて特に変わった点はありませんが、毎月の返済金を振り込む際は、同姓同名の債務者との混同を避けるため、管理番号を付した債務者名で振り込むよう指示されるのが特徴です。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2017.05.05更新

 名古屋市にあるライオンズリース㈱という貸金業者の任意整理について説明します。

 

 ライオンズリースは、以前にも、過払い請求などで関わったことがありますが、少額の金銭しか貸し付けない会社であるため、過払い事件でも任意整理の案件でも、それほど話し合いが大事になることはありません。

 

 まず、債務整理の受任通知を送付すると、1週間ほどで取引履歴が送付されます。

 

 その後、任意整理の交渉を行うことになりますが、金額が数万円ほどか、多くても10万円ほどであることが多いため、毎月の支払額は数千円ほどで了承してもらえます。もちろん、もう少し高額にしてもらえないかと訊かれますが。

 

 ただ、毎月の返済額が少ないと、若干、和解金額が上乗せされますが、基本的に、将来利息はカットしてもらえるので、それほど問題はないかと思います。

 

 他の貸金業者と異なる点は、金額が少額であるため、比較的話がしやすいという点くらいで、あとはこれといった相違点はありません。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

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