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2018.06.26更新

 自己破産をすると、信用情報機関のいわゆるブラックリストに登録されるため、一定期間は借入をしたりクレジットカード契約ができなくなくなるのが通常です。

 

 しかし、申込者にお金を貸すかどうかは、あくまで貸金業者の側が決めることなので、業者の方針として、自己破産をした直後でも、お金を貸してくれるところも一部あります。

 

 むしろ、自己破産をすると、すべての債務がなくなった上、他の業者からは借入ができない状態になるため、逆にきちんと返済してくれるだろうと考え、積極的に破産者に貸付を行う業者もあります。

 

 実際に自己破産をした人によると、自己破産で免責を受けた後、貸金業者からたくさんのダイレクトメールが届き、借入を勧められたこともあるそうです。破産をすると、官報に住所と氏名が載るため、それを見て送ってくるようです。

 

 しかし、せっかく破産をして綺麗な状態にしたのに、少しお金に困ったからと言って、懲りずにすぐ借入を始めるのは、適切とは言えません。一度破産をすると、原則として7年間は再度の破産ができないことも考えると、非常にリスクが高い行為です。

 

 しかも、破産者に貸付をしたがる貸金業者は、大手ではない小規模な業者ばかりで、任意整理にも応じてくれないようなところばかりなので、再度支払不能になった場合、今度こそ生活再建ができなくなる恐れがあります。

 

 自己破産後に借入をするかは、結局のところ自己責任としてご自分で判断すべきことなので、借りてはいけないとは言えませんが、慎重になるべき事案と言えます。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2018.06.01更新

 自己破産を申し立てる場合でも、個人再生を申し立てる場合でも、陳述書に「債務を負った経緯」を記載する必要があります。

 

 しかし、同じ「債務を負った経緯」でも、自己破産と個人再生では、求められる詳細度が異なります。つまり、破産では、非常に詳細な事情を記載しなければならないのに対し、再生だと、簡単な事情を大まかに述べるだけで済みます。

 

 なぜこのような違いがあるかというと、自己破産は本来、支払わなければならないはずの債務を、裁判所という国家権力によってすべて免除する手続であるため、厳格な審査が求められるのに対し、個人再生は、債務を減額するに過ぎず、また、すべての債権者の決議によって再生を認可するかどうかを決めるため、それほど厳格な審査が求められない点にあります。

 

 したがって、ギャンブルや浪費などの免責不許可事由がある場合、基本的には自己破産ではなく個人再生を選択した方が無難です。しかし、個人再生でも返済できないほどの債務額があれば、免責を受けられないかもしれないことを覚悟して、自己破産を申し立てるのが良いでしょう。

 

 もちろん、免責不許可事由の有無だけではなく、自己破産をした方が良い案件と個人再生の方が良い案件もあるので、どちらの方法が良いか、司法書士や弁護士などの専門家に相談するのが無難です。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2018.04.26更新

 自己破産をした場合、一般の債権は免責を受ければ支払義務が消滅しますが、滞納税金まで免責の対象になるわけではなく、滞納税金自体が時効消滅しない限り、支払義務は続きます。

 

 弁護士や司法書士に破産手続を依頼した場合、事務所によっては申立費用を破産申立前に支払う必要がありますが、これはある意味、自分の財産を保全する役割があります。

 

 一般債権者の場合、司法書士などから破産する旨の受任通知を送付すると、破産手続が終了するまでの間、支払督促や訴訟、差押などの法的措置を控えてくれる傾向にあります。一部、急いで法的措置を採って他の債権者を出し抜こうとする業者もありますが・・・。

 

 他方、税金の請求者である市町村などは、破産手続と関係なく、滞納税金の支払請求をすることができるため、債権者の預貯金を予告なく差し押さえることもあり、そうなると、破産申立人の申立費用はおろか、生活費までなくなってしまうこともあります。

 

 このようなことにならないよう、申立費用は、事前に司法書士などに分割払いしておくか、あるいは、市町村役場の窓口で滞納税金の支払方法をしっかりと話し合っておく必要があります。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2018.04.04更新

 大阪市浪速区にある消費者金融フクホー㈱の任意整理について、説明いたします。

 

 以前にも依頼を受け、同社とは和解をしたことがあるのですが、その時は、債務額が比較的少額だったこともあり、和解日の翌月にボーナス一括払いすることで和解をしました。

 

 今回も同社と和解交渉を行ったのですが、同社の特徴として、まず、全額一括払いをFAXで提案してきます。しかし、債務整理を希望する債務者の大半は、まず呑めない条件です。

 

 通常、大手の消費者金融の場合、大抵は将来利息をカットして現時点で確定している元金・利息・損害金を将来にわたって分割で返済していくことが多いのですが、フクホーの場合、既に期限の利益を喪失している状態で和解交渉に臨むと、将来的に遅延損害利率20%が発生する条件でしか和解できないようです。

 

 つまり、弁護士や司法書士に任意整理を依頼しても、結局は同じ金額を支払わなければならないため、同社に対する債務額を減額または免除したいのであれば、個人再生か自己破産をするしかないということです。

 

 フクホーに関して専門職に依頼するメリットとしては、弁護士や司法書士が代理人となるため、支払を遅延しても、同社から直接督促を受けることがなくなるという点がありますが、それ以外のメリットは特にないと言ってもいいので、ご依頼をされる際は、ご留意ください。

 

 

 

 

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2018.03.21更新

 債権者が簡易裁判所に支払督促を申し立てると、支払督促書が債務者に届きます。そして、裁判所から訴状や支払督促書が届く場合、通常は、裁判所の名前が記載された茶封筒で来るため、受領した人は、裁判所からの郵便物だとすぐ気づきます。

 

 ところが、東京簡易裁判所の場合、ハガキ形式の支払督促書が届くため、目立ちにくく、受領した人の中には、それが裁判所からの書類であると気づかない人もいるようです。

 

 先日、時効援用の依頼を受けましたが、その際の聞き取りで、過去に支払督促を申し立てられたことがなかったか訊ねたところ、ないとのお返事だったため、貸金業者に時効援用通知を送付しましたが、過去に東京簡易裁判所に支払督促が申し立てられていたことがわかりました。

 

 このように、東京簡易裁判所から支払督促書が届いた場合、いくら特別送達で届くとはいえ、一見ただのハガキに見えてしまうため、あまり重要ではないと思い込み、中身も見ず破棄されてしまう方もいると思いますので、注意が必要です。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2018.02.16更新

 自己破産を申し立てる際、同時廃止事件となるか管財事件となるかの基準について、不動産以外の財産についてはこちらのページで説明した通りですが、不動産はどのように評価されるか、岐阜地方裁判所が発表している基準について説明いたします。

 

 まず建物については、固定資産税評価額を時価として計算します。つまり、同評価額がそのまま財産を算定する金額となります。

 

 次に土地についてですが、こちらは固定資産税評価額そのものではなく、評価額に7分の10を掛けた金額が自己破産をする上での財産評価の基準となります。土地は、一般的に固定資産税評価額の1.5倍ほどの金額で売却できることが多いため、そのような計算方法となったようです。

 

 自己破産申立人の財産の中に土地や建物がある場合、上記の基準によって時価を算定し、他の財産と合わせて50万円を超えているかどうかで、同時廃止事件となるかが決まります。

 

 ただ、不動産に抵当権などの担保が付いている場合は、残りの被担保債権額が不動産の時価を超えていれば、いわゆるオーバーローン状態となり、不動産の売却金はすべて担保権者に回収され、他の一般債権者に財産を分配する必要がなくなるので、たとえ不動産を含めた総資産が50万円を超えていたとしても、同時廃止事件として申し立てることが可能となります。

 

 また、不動産に担保が付いておらず、固定資産税評価額が50万円を超えていたとしても、事実上価値がなく、売却できないような不動産であれば、例外的にその旨を上申して同時廃止事件にしてもらえる余地があります。これは個々のケースごとに裁判所が判断することなので、必ずそのようになるわけではありませんが、以前、岐阜地方裁判所に同様の処理をしてもらったことがあります。

 

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2018.02.09更新

 破産申立人の総資産が50万円以下であれば同時廃止事件、50万円超であれば管財事件となりますが、資産の算定はどのようにすればよいかが問題となります。ここでは、岐阜地方裁判所の基準を説明します。

 

 まず、現金・預貯金・保険の解約返戻金・敷金・退職金については、金銭的価値がはっきりしているので、特に問題はありません。退職金は、既に退職しているか、間近い時期に退職する予定がある場合はその4分の1、それ以外の場合は8分の1を資産として計上します。

 

 次に、自動車ですが、初度登録から7年を経過した普通自動車や5年を経過した軽自動車については、無価値とみなされるため、資産価値は0となります。ただし、外国車や大型車などは、業者の査定書の提出を求められることがあり、その金額によっては、資産に計上する必要があります。

 

 家財道具などの動産については、購入価格が20万円以上のものを除いて、無価値とみなされます。購入価格が20万円以上の貴金属などの動産については、評価額がわかる資料を提出する必要があります。

 

 不動産については、こちらのページで説明します。

 

 

 

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2018.02.02更新

 自己破産を申し立てる際に、同時廃止事件となるか管財事件となるかの基準について説明します。

 

 同時廃止事件とは、破産開始決定と同時に手続廃止の決定をする事件で、他の債権者に分配すべき財産がない場合に行われます。この場合の「分配すべき財産」とは、申立人の全財産を指すのではなく、一定の財産については、今後の生活のために保持したままでよいことになっているので、それを超える財産を指します。

 

 では、どれだけの財産まで手元に残せるかというと、これは各裁判所によって基準が異なります。岐阜地方裁判所(本庁)の基準としては、申立人の財産が50万円を超える場合には管財事件になるとされています。

 

 ここでいう財産には、預貯金・現金・保険金解約返戻金・自動車・家財道具や貴金属などの動産・敷金・退職金・不動産などがあります。

 

 これらの財産の総額が50万円以下であれば同時廃止事件、50万円を超過すれば管財事件となります。

 

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2018.01.30更新

 偏頗弁済とは、破産・再生手続に着手した後に、一部の債権者のみに対して返済をすることを言います。

 

 偏頗弁済は、債権者平等の原則に反するため、してはいけないことになっており、仮にこのような返済をしてしまうと、破産・再生手続において、不利な扱いを受けます。

 

 例えば、自己破産において偏頗弁済をすると、免責不許可事由に該当し、免責を受けられなくなる可能性があります。

 

 もっとも、偏頗弁済は、「特定の債権者に利益を与える目的」と「他の債権者を害する目的」が要件となるため、実際には、これで絞りをかけることによって、仮に特定の債権者のみに返済をしても、免責不許可自由に当たらないと主張できる余地があります。

 

 他方、個人再生においては、自己破産の場合ほど強い制約は受けず、偏頗弁済を行っても、再生の認可が下りなくなることはありません。

 

 ただ、特定の債権者のみに返済したことによって、本来はあるべき債務者の財産とみなされるので、偏頗弁済した金額については、申立人の財産として計上され、再生債務額の計算に影響を与えることがあります。

 

 いずれにしても、余程の理由がない限り、意図的な偏頗弁済は避けたほうが良いと思います。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

2018.01.20更新

 株式会社ジャックスという信販会社に時効援用した際のことについて述べたいと思います。

 

 通常、貸金業者との取引については、最終弁済期から5年の経過により消滅時効にかかります。その5年間に、民法147条規定の行為をしたことによって、消滅時効を中断することができます。

 

 同法所定の行為とは、債権者の債務者に対する請求などがあり、したがって、債務者に対して督促状を送付すれば、消滅時効が中断されることになり、そこから再度5年が経過しないと時効を援用できないことになります。

 

 しかし、民法は同時に、153条で「催告は、6箇月以内に、裁判上の請求(その他)をしなければ、時効の中断の効力を生じない。」と規定しており、単なる督促状や請求書の送付をしても、暫定的な時効中断措置にしかならず、6ヶ月以内に裁判上の法的措置等を採らないと、時効中断になりません。

 

 今回のジャックスに対する時効援用について、過去に裁判上の請求などをしたことがあったかを担当者に訊いたところ、時効期間の5年間はおろか、その期間を経過後もそのような措置を採ったことがないと回答されたので、時効消滅していると主張したら、「2年前に私文書で督促状を送付しているので、まだ時効は完成していない。」との謎理論を主張されました。

 

 今までに、どの貸金業者からもこのような反論をされたことはなく、上記のような法律の根拠を示して反論しても、やはり結論は変わらなかったので、依頼人と相談の結果、同社に対し「こちらとしては時効消滅として処理するので、貴社もご自由にどうぞ。」と通告して手続を終了しました。

 

 今後、同社から依頼人に対し、訴訟提起などがある可能性もありますが、逆にどのような法律構成で主張してくるのか聞いてみたい気もします。

投稿者: 土田司法書士/行政書士事務所

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